Visitor visa 600 用 OVHC と親のための完全ガイド
サブクラス600(観光・家族訪問ビザ)でオーストラリアを訪れる高齢の親は、海外旅行者向け健康保険(Overseas Visitors Health Cover:OVHC)の世界で最もリスクの高いグループです。高齢、既往症、長期滞在という要素が重なり、保険は必須かつ複雑になります。このガイドでは、親が安心して滞在するために知っておくべきすべてをわかりやすく解説します。
600ビザに OVHC は必要か?
すべての600ビザに**ビザ条件8501(海外渡航者健康保険への加入義務)**が付加されているわけではありません。まずはご自身のビザ許可書(grant letter)を確認してください。しかし、条件8501が付いていなくても、親を保険なしでオーストラリアに連れてくるのは経済的に非常に危険です。高齢の大人が保険なしで一度入院すると、**5万豪ドル(約500万円)**を超える医療費が発生することもあります。
多くの家族は、自主的に親のために OVHC に加入します。それはまさに正しい選択です。
既往症:最大の壁
すべての OVHC 保険会社は、既往症に対して12か月の待機期間を設けています。つまり、
- 親が糖尿病、心臓病、あるいは保険購入前の6か月以内に症状があったり治療を受けたことのある病気を持っている場合、加入後最初の12か月間はその病気による治療が一切補償されない
- 同一保険に継続して12か月加入すると、既往症が補償の対象になる
- 保険会社によって「既往症」の定義の厳しさは異なり、**Allianz Care(アリアンツ・ケア)と Bupa(ブーパ)**は定義が最も明確で透明性が高い
長期滞在になるほど、この待機期間の影響は大きくなります。たとえば、親が3か月の滞在で加入しても既往症はカバーされません。1年以上の滞在を予定している場合、OVHC の加入を出国前から始めることで、オーストラリアに着いてから早く既往症がカバーされるように計画できます。
高齢の訪問者に適した保険会社の選び方
年齢が60歳を超えると、保険の選択は慎重に行う必要があります。安すぎる保険は、いざという時に役に立たないことが多いからです。以下の表は、信頼できる3社の最上位プランを示しています。
- Allianz Comprehensive: 最上位 · 年齢に関連する請求への対応評価が高く、既往症の定義も明快。高齢者医療の経験が豊富。
- Bupa Comprehensive: 最上位 · オーストラリア最大の病院ネットワーク。高齢の方が実際に使う理学療法・眼科などのエキストラ(付帯治療)が充実。
- Medibank Comprehensive: 最上位 · 入院補償がしっかりしており、心理カウンセリングを含むエキストラも選択可能。
予算重視の低価格プラン(Budget tiers)は高齢者には不向きです。公立病院の大部屋のみ、GP(一般医)の受診制限、理学療法などのエキストラ非対応など、高齢の親が必要とするケアが十分に得られないケースがほとんどです。
親のための OVHC を選ぶ際のチェックポイント
以下の点を確認することで、失敗のない保険選びができます。
- 入院時の自己負担額(Excess):高めに設定すると月額保険料が下がるが、万一の時に負担が増えるので高齢者には低めが安全。
- 救急車(Ambulance)の補償:州によっては有料で高額。必ず含まれていることを確認。
- 理学療法(Physio)のエキストラ:腰痛や関節痛のケアに必須。年間の利用上限額と回数をチェック。
- 眼科・歯科:緊急ではないが高齢者に多いニーズ。保険の対象かどうかを比較。
- 既往症の定義文書(PDS):必ずProduct Disclosure Statementを読み、「既往症」に該当する条件を把握する。
RHCA(相互医療協定)国と訪問者保険
親が**RHCA(Reciprocal Health Care Agreement:相互医療協定)**対象国(イギリス、アイルランド、ニュージーランド、イタリア、スウェーデン、オランダ、フィンランド、ノルウェー、ベルギー、スロベニア、マルタ)からの訪問者である場合、**Medicare(メディケア:オーストラリアの公的医療保険)**に登録すれば、医学的に必要な治療を公的制度で受けられます。しかし注意点があります。
- RHCAでカバーされるのは「帰国まで待てない治療」のみ
- 救急車、歯科、眼科、理学療法、処方薬は対象外
- 待機可能な予定手術(Elective surgery)はカバーされない
日本はこの相互医療協定国に含まれていません。つまり、日本人の親の場合は RHCA の仕組みは一切使えず、OVHC が唯一の医療費の備えになります。こうした事情から、日本のご家族には特に手厚いプランの検討をおすすめします。
たとえ RHCA 対象国の方でも、救急車やエキストラを補うために、予算プランの OVHC に別途加入する家庭が多く見られます。
60歳以上の OVHC 月額費用比較(2026年、月額)
価格は年齢や自己負担額の設定によって変動します。以下は目安です。
- Allianz Comprehensive: 約 $210〜250 (約21,000〜25,000円) · 約 $420〜480 (約42,000〜48,000円)
- Bupa Comprehensive: 約 $220〜260 (約22,000〜26,000円) · 約 $440〜500 (約44,000〜50,000円)
- Medibank Comprehensive: 約 $230〜270 (約23,000〜27,000円) · 約 $460〜520 (約46,000〜52,000円)
(為替レート:1豪ドル=約100円で換算した参考値)
保険料の支払い方法によっては割引が適用されることもあります。たとえば、年払いにすると1〜2か月分が実質無料になるケースもあるため、長期滞在が決まっているなら一括払いを検討しましょう。
よくある質問
海外から親の保険を購入できますか?
はい。ほとんどの OVHC 保険会社は海外からの申し込みを受け付けています。親のパスポート情報とオーストラリア到着予定日があれば、オンラインで完結できます。
到着直後に親が急病になったらどうなりますか?
その病気が**新たに発症したもの(既往症でない)**であれば、加入初日からすぐに補償されます。救急車もすべての OVHC で初日からカバーされます。公立病院の救急外来での治療も対象です。
親が予定より早く帰国した場合、解約できますか?
はい、ほとんどの保険会社で未使用月数分を日割り計算で返金してくれます。解約手数料(約50豪ドル程度)が発生する場合がありますが、長期間残っているほど返金額は大きくなります。
既往症があっても保険に入れますか?
入れます。ただし、12か月間はその病気に関する治療費が支払われないだけです。ですから、加入は早ければ早いほど有利です。
複数の既往症がある場合、待機期間はそれぞれリセットされますか?
いいえ。保険に連続加入していれば、12か月経過後に保険が有効になった時点で、定義上「既往症」とされるすべての病気が一括してカバーされるのが一般的です。
保険加入のタイミングと長期滞在の工夫
親の滞在が1年以上になる場合、オーストラリアに到着する前に母国で OVHC を購入し、すぐに保険開始日を迎えるのが理想です。そうすれば、12か月の待機期間のスタートを早められます。たとえば、到着の2週間前から保険を開始しておけば、実質的に現地での待機期間は11か月半に短縮できます。
また、保険証書は必ず印刷し、親のパスポートと一緒に携帯させてください。緊急時に保険番号がすぐにわかると、病院での手続きが格段にスムーズになります。
出典:各保険会社の最上位プラン Product Disclosure Statement(2026年版)、オーストラリア内務省ビザ条件8501、Services Australia 相互医療協定ガイドライン
Ready to compare OVHC?
See premiums from all five insurers side by side — no sponsored ordering.
Compare nowPremiums are regulated — buying through our partner won't cost you extra. We may earn a commission.